電子回路づくり体験授業 2017年度第1回オープンキャンパス

電子回路づくり体験授業 2017年度第1回オープンキャンパス

オープンキャンパスでは,II類の体験授業が開催されました.体験授業には高校生だけでなく小学生まで幅広く参加して頂きました.

今回の講義の題材は「光モールス通信システム」です.

まず冨澤先生が,電子回路について,モールス信号とはなにか,なぜ今回モールス信号を題材とするのか,についての説明を行いまいた.

モールス信号といえば,タイタニック号での「SOS」が有名です.かの有名な事故では,多数の犠牲者が出た原因の1つとして肝心の救難信号の聴者が居なかったことが挙げられます.この反省により世界では通信技術者の養成が活発となり,海上では聴取時間が設けられ,1時間に4回信号の聴取が義務となりました.さて,この技術者養成の問題は日本も例外でなく,当時設立された養成学校が現在の電気通信大学の前身となっているのです.

このように電気通信大学とモールス通信は切っても切れない関係であり,今回の体験授業では来年で設立100周年となる電通大の歴史の一端にも触れた形となります.

このように今回の講義について背景を説明してもらった後,今回の実験で取り扱うものについての説明と部品についての説明が行われました.

ここでは冨澤先生が実際に作り方を実演しながら説明し,参加者が一緒に制作をしました.

今回の講義で取り扱った回路の内容は,送信器のスイッチを押すとLEDが光り,受信器がその光を受信してモールス信号として音が発生するというものです.

言葉にすると簡単に聞こえますが,回路そのものは単純なものでもありません.今回の体験内容は用意された回路についたソケットに,様々な部品を付け替えて動作がどう変化するかを実際に触れて確かめる,といった内容でした.

参加者はまず,LEDを付け替えて通信が出来るかを試しました.ここではLEDには向きがあることを確認し,LEDの色を変えたらどうなるかなどを試しました.

次にコンデンサを変更しモールス信号の音色を変更する実験を行いました.

LEDやコンデンサを差し替えるだけの簡単な実験ですが,多くの参加者は電子部品に触れるのは初めてであり,色々実際に自分で触って物が動くと驚いていました.

最後にLEDを電波の発生装置に変えて電磁波でモールス通信を試しました.

LEDでは送信する信号が光として見えたため,遮ることで通信ができなくなるのを確認できましたが,電磁波は目では見えなく手で遮るだけでは通信ができなくなることはありません.しかしながら電磁波には光とは別の特性があり,それを利用することによって通信できなくなる実験を行いました.

回路を色々付け替えて試しているとたっぷりあったはずの時間は全く足りず,試し足りなそうな人も見受けられました.

会場には手伝いの学生も複数おり,わからないことは丁寧に説明をしていました.

また冨澤先生は組み立て手順の説明の合間に様々な話をしてくださり,今回の題材となった電子回路についてだけでなく雑学やその他いろいろなことについて学ぶことができました.

教授も学生も親身に相談に乗ってくれるため,まずは恐れずなんでも聞いてみるのが重要であると感じました.

電通大生なら電子回路を当然のように使うと思いがちですが,意外と触れる機会は少ないです.筆者の回りでもほとんど触ったことの無いという友人は多くいます.大学入学前にこのように電子回路に触れる体験ができるのは貴重な機会であると感じました.

オープンキャンパスは高校生向けでしたが,本講義は電子回路に触れる体験を通して小学生でも十分理解できるようになっており,夏休みの自由研究の第一歩としてでも,興味を持ってもらえたと思います.

(2017/7/16 取材)
内容は研究室公開時のものです.
教員の異動等により現在の研究内容が異なることがあります.
最新の情報は広報課までお問い合わせください.